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2022年9月号 絵本のSOBA

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ようこそ 塚原成幸先生

塚原 成幸(つかはら しげゆき)

塚原 成幸(つかはら しげゆき)
道化師&紙芝居実演家
清泉女学院短期大学 幼児教育科 准教授
同大学・短期大学 地域連携センター長
全国紙芝居まつり本部運営委員

紙芝居実演家であり、道化師としての活動も多岐にわたる
紙芝居実演家であり、道化師としての活動も多岐にわたる

東京都出身。都留文科大学大学院卒。表現に精通し、バーバル(言語)コミュニケーションである「紙芝居」、ノンバーバル(非言語的)コミュニケーションである「道化師」を専門とする。1991年、長野県で道化専門劇団を旗揚げ。2005年、特定非営利活動法人「日本クリニクラウン協会」の事務局長及びアーティスティックディレクター(芸術監督)を兼任。2012年、清泉女学院短期大学に着任。専門領域は「児童文化論」。

【質問1】
紙芝居実演家であり、道化師でもある塚原先生。
両者にはどんな共通点がありますか? 道化師の目線から、紙芝居の魅力を教えてください。

言葉を駆使する紙芝居、身体表現を中心とする道化師は一見すると対極にあるように感じられますが、二つの表現に身を置く立場からすると、両者は親和性が高いと感じています。互いに共通することとして、身近な題材を扱う表現であること即興的な進行が求められること、さらに観客とのコミュニケーションが重要といったことがあります。
私は道化師芸を学ぶ前から紙芝居の実演を行っていますが、道化師的な表現を身に付けたことで、紙芝居の実演方法もかなり変わりました。そういう意味で紙芝居を演じるということは自分の経験が全て活かされているんだ! と感じています。
また、道化師目線で紙芝居の魅力を考えると、演劇の中でも特に難しいとされる「喜劇」に、比較的容易に挑戦できることだと思います。ですから、皆さんには楽しく・笑える紙芝居をたくさん演じてもらいたいと思います。

【質問2】
紙芝居を演じる際、どのような視点で上演作品を決めていますか?

私は道化師的な視点で上演作品を選ぶ癖がありますので、まずは演じ手も観客もニコニコ・ワクワクできそうな、面白いと感じるものを選んでいます。
また、紙芝居にふれることで観客の感性を刺激したり、身体的な熱量を感じたりしてもらいたいので、躍動感を伝えやすい紙芝居を探すようにしています。
時々、自分が演じているのを観てくれた方から、「あの作品はこんな演じ方もできるんですね、驚きました」と言われることがあるのですが、そんな時は演者冥利に尽きると思っています。

【質問3】
何役もの演じ分けや、舞台などの小道具の用意……と、紙芝居上演はハードルが高いと感じる方も多いようです。はじめようとしてもふんぎりのつかない方へ向けて、エールをお願いします。

紙芝居は究極の対人的な表現です。ですから、とにかく人前でたくさん演じ、その度に課題を見つけたり、大いに反省したりを繰り返すしか上達への道はないと思います。
つまり、「上手くなってから演じよう」などとは決して思わないことです。人の前でたくさん失敗し、恥をかかなければ紙芝居は上手くなりません。

紙芝居

それから、道具に関しては、演じるための紙芝居と紙芝居舞台は必須アイテムですが、それ以外はあくまで必要に応じてでよいと思います。紙芝居を始めたばかりの人はいろいろ小道具にも凝りたくなる時期があるようですが、そのうち徐々に「シンプル イズ ベスト」の意味がわかるようになると思います。

【質問4】
塚原先生オススメの紙芝居を教えてください!

ある意味、紙芝居の実演で一番難しいのはだれに・いつ・どんな紙芝居を観ていただくのか?ということだと思います。私の場合、やはり観ているうちになんだか体が温まり、一緒に体を動かしたり、声を出したりする作品が好きなのでコミュニケーション重視型の作品に目がいきます。中でも演じていて楽しいと思うのは、長野ヒデ子さんの「ころころじゃっぽーん」です。この紙芝居はわらべうたをモチーフにして、リズムにのりながら楽しむことができます。
それから、やべみつのりさんの「きょうのばんごはん なぁーに?」も面白いと思います。この作品は、クイズ形式になっていて、食べものに興味をもつ子どもの好奇心を見事にくすぐる紙芝居です。
最後に体を動かす楽しさを実感する作品としては、新沢としひこさんと長谷川義史さんがタッグを組んだ「みんなでたいそう」が大好きです。
いずれにしても、皆さんにはいろいろな紙芝居との出会いを楽しんでもらえたらと思います。

家の光協会からのお知らせ

―第13回「食農教育紙芝居コンクール」大募集

【募集締切】2022年10月14日(金)※当日消印有効
子どもたちに「いのち」「食べ物」の大切さ、「農業」の素晴らしさを発信する紙芝居を募集しています。詳細は以下をご覧ください。

第13回「食農教育紙芝居コンクール」募集要項[PDF]

絵本のSOBAからのお知らせ

―クリスマスのおすすめ絵本とエピソード大募集

2022年12月配信は、クリスマス特集! クリスマスのおすすめ絵本とエピソードをお寄せください。応募いただいた方の中から5名様をサイト上で紹介させていただき、【図書カード2,000円分】をプレゼントいたします。

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