父の愛の手で育てられた息子は、受け取った愛を父の手に返していく。

作 チェ・ドッキュ
訳 申 明浩
出版社 ひだまり舎
税込価格 2,200 円
言葉は2箇所、作中に「父の手は、おおきい」、裏表紙に「父の手は、いつも大きい」とあるだけ。でも、あとがきに「私は忘れない。ごつごつした手も、はたらきものの手も、ぶっきらぼうの手も、なにげない手も、しかる手も、気づかう手も、全部、あなたのあたたかい手だった」とあります。
ページをめくってみる。息子は黄色の衣服を着ており、お父さんは緑色の衣服を着ている。それを目印に絵を追って欲しい。父と息子がどのように年月を重ねていったかがわかる。愛情を伝え合うのは言葉ではなく、相手に触れる手なのだと気づきます。
ボローニャ・ラガッツイ賞ノンフィクション部門特別賞受賞作品