人の知識の外にある現実、深い深い海底の命のお話です。

文 江口絵理
絵 かわさきしゅんいち
監修 藤原義弘
出版社 童心社
税込価格 1,980円
ここは昼間でも光がとどかない、暗い海の底です。生き物たちの食べものは多くありません。と、そのとき、マッコウクジラの死体が沈んできました。めったにないことです。
ユメザメがすぐにとびつきます。コンゴウアナゴたちも続きました。肉の匂いにつられて、海底の生き物たちが次々と集まってきます。一頭のクジラの死が数え切れない生き物たちの命を繋ぐのです。半年がたちましたが、まだ終わりではありません。ホネクイハナムシが骨の中まで入り込んで骨を食べ尽くします。海底に広がる生命連鎖のリアルです。