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<第3回>岸本葉子さんのエッセイの書き方&ワンポイントアドバイス読書エッセイ

第3回 ヤマ場を中心に組み立てる

 題材にする出来事はどう選べばいいでしょうか。ここで募集しているエッセイには「読書」というテーマがあります。テーマを聞いて、思い出す出来事の中から、いちばん書きたいものにしましょう。

こういう題材が読書エッセイらしいとされているのだろうとか、審査員はこういう出来事を求めているのだろう、とかと慮ることは無用です。読み手を慮るのは「どのように書くか」の方においてであって、「何を書くか」は、自分の書きたさを第一にします。

 出来事を選んだら、次は組み立て方です。作文ではよく「起承転結」といいますが、出来事のヤマ場を「転」に持ってきます。「転」で、話の流れをがらりと変える必要はありません。

岸本葉子さんのエッセイの書き方&ワンポイントアドバイス第3回 ヤマ場を中心に組み立てる

「「起」はどうするか。「転」に持ってくるヤマ場を、人に話すときのことを想像し「ここをわかってもらうには、その前のあそこから話さないとだめだな」というところからはじめます。ふだんの会話では、私たちはおのずと、そういう組み立てをしているものです。例えば、自宅のドアの外の鍵穴に鍵がささったままだった。その話をするにはまず、前の晩酔っぱらって帰ってきたことから言うでしょう。「承」はこの例では、朝出かけようとしたら鍵がなく、家の中のあちこちを探したこと。

エッセイでありがちなのが「承」を長々と書いてしまうことです。読み手は、ヤマ場かと思えばそうでなかった、ということが続いて、ついていく気をなくしてしまいます。

岸本葉子さんのワンポイントアドバイス

ヤマ場へ読み手を導くには、要らない情報を省きましょう。さきの鍵の話では、酔っぱらって帰ったことがわかればいい。「20年ぶりに会った同級生とハイボールを5杯も飲んで」などとあると、読み手は「同級生」「ハイボール」がヤマ場につながるのか? と迷ってしまいます。

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